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2010年11月 2日 (火)

集光型太陽電池

今回は集光型太陽電池について。 英語では Concentrator Photovoltaic (CPV)という。

これは、レンズやミラーを使って太陽光を集めて、中心部に高効率のソーラーセルを配置して、小さな太陽電池で大きな発電をしようというもの。

構造は、お椀型のミラーやフレネルレンズ、そして二次ミラーあるいはレンズの組合せになっていて、最終的に太陽光が集光される部分にソーラーセルが配置されている。大型のものは直径数mのパラボラ形状で、小型のもは30cmくらいのレンズを1つのユニットとして、数十個のユニットを大きなフレームに載せ、そのフレームが太陽追尾のための稼働アームに取り付けられている。効率よく発電をおこなうためには、±1°の精度で太陽に向いていなければならない。

このシステムに使われている太陽電池は、人工衛星などに使われている超高効率のもの(値段も高い)で、ゲルマニウム、ガリウム、インジウムなどの化合物半導体でできている。さらに、より幅広い波長の光を吸収するために、材料を組み合わせて3段重ねの構造に作ってある。これをトリプルジャンクションという。以前このブログでも取り上げたシャープの太陽電池の話がコレである。現在までのところ、この種類のソーラーセルで技術的にも生産能力的にも、アメリカの2社がリードしている。ひとつはEMCORE社でもうひとつはSpectro Labというボーイングの子会社。

一方、集光システムに関しては、いくつものベンチャーが名乗りを上げていて、それぞれ独自の集光方式で受注合戦をしている。いくつかのメーカーをあげると、SolFocus(米)、Isofoton(スペイン)、Concentrix Solar(独)などがある。集光の倍率は光学系によって決まり、100倍の集光のことを「100sun」と言う。数年前までは 500sun が主流だったが、現在は 1,000sun ~ 1,500sun が主流になっている。こうなると、素子の冷却が重要な課題になるが、今のところパッシブ冷却が主流のようだ。

目標は、電力コストを既存の火力発電や原子力発電と同等以下にすること。資料により幅があるが、原初力発電の電力コストはおよそ$0.06~$0.11/kWhなので、そのあたりが目標になる。

写真は、Energy Innovatons

Energy_innovatons3b1

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