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2011年1月17日 (月)

PE-5 ポリマーインク

ポリマーインクに関しては、10社以上が名乗りを上げている。

導電性ポリマーとして最も良く知られているのは "PEDOT" という材料で、ドイツの AFGA と H.C.Starck の2社が生産している。これは、10年以上前から高分子系有機ELのホール注入側の電極材料として用いられてきた。その延長で、今はITO代替の透明導電膜として期待されている。一番の課題はシート抵抗が高品質のITOのレベルに達していないことで、したがって10Ω/□以下を要求されるLCD等には使えない。しかし、ここにきてタッチパネルの市場が拡大してきたことで、がぜん可能性がでてきた。最近の報告を聞くと、100~200Ω/□より大きい領域では、透過率がITOよりも良いというデータも出てきている。

PEDOTは電極としての機能だが、トランジスタ部分もポリマーで作る動きがある。ポリマー材料は一般的にp型の半導体になりやすい。Xeroxや3Mなどが開発しているポリマー材料はp型である。一方n型のポリマーも少しづつ開発が進んでいる。Polyeraというベンチャーがn型のポリマーを発売している。今のところn型ポリマー材料を販売しているのはこのPolyeraだけである。

さらに、誘電体特性を示すポリマー材料も開発されていて、簡単なメモリやアクチュエータなどのデバイスも開発されている。

いまのところ、ポリマー材料だけで実用的なトランジスタを作るまでには至っていない。現状では、印刷でトランジスターを作るには、シリコン材料を使うのが最も現実的な解だろう。しかし、ポリマー材料の開発状況をみると、将来はオールポリマーのICも夢ではないと思えるから不思議な気持ちになる。

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