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2011年5月22日 (日)

グラフェンの用途

今回はグラフェンについて少し具体的な用途についてまとめてみる。

おさらいになるが、グラフェンの特徴をまとめると、おおよそ以下のようになる。
 
 
グラフェンの特徴
・電子移動度
・引っ張り強度
・機械強度
・ガス・バリア(不浸透性)
・熱伝導性 (銅の数倍)
・表面積 (理論値で2630m2/g、CNTは1315m2/g)
 
つぎに、グラフェンを扱っている(グラフェンで何かをしようとしている)分野を大雑把に分類すと以下のような具合だ。
 
グラフェンの注目分野
・学術研究(物理学、化学等)
・電子デバイス(FET, CMOS, センサ、他)
・ポリマー・ナノ・コンポジット材料(強度、熱伝導、導電材料、ガスバリア、他)
・エネルギー貯蔵(バッテリー、燃料電池、キャパシタ)
 
 
今回は、ポリマー・ナノ・コンポジット材料について、いまどんなことが考えられているのかを解説する。
 
 
 
ポリマー・ナノ・コンポジット

ポリマーに分散するためのグラフェンは、ナノ粒子あるいはナノ・フレークの状態で製造される。

ポリマーにグラフェンのナノ・フレークを分散する際に最も難しいのは、単層グラフェンを凝集しない状態で分散させることだ。

分散の手法としては、液相分散と溶融ブレンドが主流だが、それ以外にもいろいろな方法が提案されている。

実際の分散事例としては、ポリスチレン、PMMA、エポキシなどが報告されている。たとえば、Polystyrene-Graphene ではパーコレーション・スレッシュホールドが 0.1w% と他の2次元フィラーに比べ1/3程度と低いとう報告がある。また、Epoxy-Grapheneでは 0.52 volume%と小さく、この材料は軽量のEMIシールドとして期待されている。さらに、自動車などに使われるSMC(Sheet Molding Compound)にグラフェンを添加して、強度が40%増加したという報告もある。

(パーコレーション・スレッシュホールドとは、導電性フイラー配合量-導電率の相関を示すグラフにおいて、配合量の増加に対して導電性が急激に増大する領域をいう。)

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