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2011年6月 3日 (金)

グラフェンのつくり方

前回はグラフェンのポリマー分散について掲載した。今回は、その作り方について、現状を解説する。

グラフェンは、用途によって求められる形態が違い、それぞれ作り方も異なってくる。

電子デバイスのためのグラフェン製造

電子デバイス用のグラフェンは、シリコンとかガラスのような基板の上にほぼ完全な結晶で存在することが求められる。そこに必要なパターニングをして電極等を構成することで、目的の機能を実現する。そのためには、CVDやMBEなどの真空装置を使った研究が盛んに行われている。一部でMOCVDも検討されている。基板には、SiC(シリコン・カーバイド)が多く使われているようだ。例えば、Georgia Tech ではSiC基板でテンプレート作って、その上にグラフェンをエピタキシャル成長している。また、会社名は公表されていないが、米国東北部の会社が Hot Wall の MOCVD 装置を発注しているという記事もでていた。

XG Sciences のように、実際にこういったグラフェンを単品販売している会社もある。

ポリマー分散のためのグラフェン製造

ポリマーに分散するためのグラフェンは、ナノ粒子あるいはナノ・フレークの状態で製造される。基本的には、グラファイトから炭素原子シートを剥離する方法ととる。

いくつかの方法が提案されているが、共通しているのは「インターカラント」という現象を利用していること。インターカラント(intercalant)とは、層状物質の層間に侵入する能力をもつ物質のこと。

ひとつの方法は、グラファイトを酸化する。酸素原子が層間に入って、インターカラントと同様の状態になり、層間の距離が広がる。(酸化グラフェン)  この状態で親水性になり、水に分散できる。

酸化グラファイトから熱膨張を用いてグラフェン・シートを剥離する方法がある。これを Functionalized Graphene という。ただ、加熱の条件等によって、できるグラフェンの結晶に微妙な違いがあるという。

また、グラファイトをアルカリメタルでインターカラントし、それを電子レンジ過熱する。この方法で厚さが2~10ナノメートルのグラフェン (Functionalized Graphene) が作れるという。

現在グラフェンのナノ・フレークの生産で業界をリードしているのは、Vobeck Materials と Angstron materials だ。

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