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2012年5月16日 (水)

開発成果の事業化について(1)

今回から数回に分けて、開発成果の事業化について考えてみたいと思う。大学やベンチャー企業での開発成果を、事業化して利益を創出するのは大変なことである。毎年多くの研究者がそれに失敗している。数こそ違え、アメリカでも日本でも同じである。いわゆる「死の谷」を越えられないのだ。

ある仕事の関係で、開発成果の事業化に関連する各方面の方々とお会いする機会があったので、そこで感じたことを、何回かに分けて書いてみる。

一言で言うと、「死の谷」を越えられないのは、開発の内容が市場のニーズに合致していないのが原因である。言うのは簡単だが、これが結構難しい。そのあたりの原因や取り組みについても、皆さんで考えながら読んでもらえるとよいと思う。

■中央省庁

今回の件で、経済産業省の方々とお会いする機会があった。

広い視点で日本の大学と産業界のつながりを検討し、活性化の道筋を模索しているというのが実情なのだろうと感じた。

経産省で見せてもらった統計資料でも、日本の大学、TLOからの技術移転は件数も金額も2004年から2008年くらいをピークに頭打ちだ。2004年の法整備で国立大学を法人化したものの、自力で持続可能なTLOは3例くらいしかない。また、研究開発投資の効率は欧米にくらべて2/3程度というアセスメントもある。

経産省では、産学連携推進のツールとして、研究資金提供やその仕組みの改善、事業化支援の資金提供、国立研究機関のシーズ技術のプロモーション、地域主体の政策への移行、などを推進している。全体として、シーズ寄りの支援(資金援助)に偏っていて、市場ニーズをとらえる支援やマーケティングの支援がないように思うのだが。。。

次回は、政府機関について。

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