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2013年1月 7日 (月)

イノベーション考(1)

  アメリカに拠点をおいて日本企業のサポートをしていると、日本にいるときは見えなかったことが見えてくることもある。日本の産業界の閉そく感を打開するには、何をすべきなのか。外側から日本を見ながら考えてきた。

  多くの企業ではイノベーションを推進する努力が行われているが、成果につながったという話を聞いたことがない。そこで、今回から数回にわけて、アメリカから日本をみて分かったことを、イノベーションの切り口でまとめてみたいと思う。いま日本の企業がやるべきイノベーションとは何かを考えてみる。

今回は前置きとして、日本の産業の現状をまとめてみた。

日本をとりまく状況

  産学連携推進機構理事長の妹尾堅一郎氏の著書「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか」にあるように、日本の製造業が苦戦している理由のひとつに、技術が競争力につながらない状況がある。高度な新技術があっても、それがそのまま顧客の価値につながらなくなった。

  アジアや中国での生産技術の向上と経済発展、それに円高が加わって、製造とか生産という部分の付加価値が相対的に低くなっている。日本国内の労働者の賃金を、以前は購買力としてみることができたのだが、生産に関してアジアとの直接競争になった今はコストとして考えなければならなくなったのもそのためだ。

  つまり、「開発・生産・販売」という製品ビジネス型のモデルでは収益を確保することが難しくなった。

日本のメーカーは高品質の製品を大量生産することでコストダウンと信頼性を市場に提供してきた。いわゆる垂直統合型の大企業が、その中心になってきた。

  この日本企業が得意とする高品質で大量生産の部分を、いまでは台湾や中国のアウトソーシング会社が担っている。その代表格がFoxconnだ。半導体の生産ではTSMCがいまや世界最大の製造工場として不動の地位を築いている。

そして、日本の産業は低価格競争のなかで喘ぎ続けている。

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