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2015年2月21日 (土)

研究開発アプローチ(1)

最新の研究開発アプローチ最近、知り合った医療関連の研究者が、Incubator Business Model というのを提唱している。詳しく話を聞くと、非常に斬新なアプローチで、今のビジネス環境に合っているように思える。これを題材にして、今回から4回に分けて、研究開発アプローチについて紹介する。最初の3回は、現状のまとめや過去の歴史を振り返るので、その部分に興味のない方は4回目だけを読んでもらうのもいい。まずは、現状のおさらいから・・・

 

研究開発アプローチ(1)

日本企業のR&D投資が復活

 

Thomson Reuters 2014年の『Top100 グローバル・イノベーター』で日本企業が39社ランクインし、過去3年連続首位だった米国を抜いて1位になった。http://ip-science.thomsonreuters.jp/press/release/2014/TOP100/

去年は金融緩和と円安が重なって業績が回復し、R&D投資につながったと思われる。この勢いで、日本のエレクトロニクス産業は復活するのだろうか。苦戦してはいるが、日本は世界3位の経済規模をもち、半導体、エレクトロニクス、自動車、それにすそ野の広い素材産業がある。底力はあるはずだ。

しかし、これで安心している経営者は一人もいないだろう。バブル以降の20年間で、多くの日本企業は、将来への開発投資を絞って経費削減にまい進してきた。R&D投資が戻ったといっても、製品になって、利益につながるには時間がかかる。一方、政府の要請もあり春闘で賃上げの姿勢を見せてはいるが、「賃上げ購買力アップ」の公式が成り立たないことを企業は分かっている。今の日本企業では、「賃上げコストアップ」なのだ。

このような状況下で、企業としては研究開発のリスクを管理して、成功率を高めたいと思っている。開発のスピードと競争力にも課題がある。自社の研究者をどのように配置しても、シリコンバレーの最先端の研究者と競争して勝てる気がしない。

考えられる最も有効な方法は、技術と潜在顧客を持っているベンチャー企業を買収することだろう。アメリカでは、ベンチャー企業のことをスタートアップと呼ぶ。自社の事業戦略やロードマップに合致していて、買収することでシナジーが得られるスタートアップを探し、その会社の持つ技術、人材、そして顧客を丸ごと買い取る。

米国の大企業では20年前から行われてきた手法で、最近ではネット関連の買収が極端に増えている。起業家は、スタートアップを設立する最初から買収されることを目標にしている。

 

 

(次回へつづく)

 

 

 

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