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2015年3月26日 (木)

研究開発アプローチ(4)

Incubator Model

 

これから始まる最新の研究開発アプローチは、Incubator Modelだ。

 

Incubator Modelは、スポンサー企業のニーズをもとに、それを実現するための技術を大学や国家機関の研究所から探し出す。その技術のライセンスを取得し、それ以降の開発を実施するためのスタートアップを設立する。この活動は、当該技術と産業界の専門知識をもったIncubator Firmが中心になって実施する。このIncubator Firm がスタートアップの初期段階の経営を行い、製品開発やマーケティングの指導を行う。最終的には、このスタートアップをスポンサー企業が買収して技術や製品を自社に吸収するか、他に売却して利益を得る。

 

(ベンチャーキャピタルとの違い)

ベンチャーキャピタル(VC) は、スタートアップや中小企業に対して、その成長に期待をして投資をする。一般的にVCは、シーズファンディングの後(すなわちAラウンド以降)の投資に関与する。VCは資金供与と経営レベルの指導をおこなうが、運営や開発に係わる現場での指導は行わない。

Incubator Firm VC とは異なり、スポンサー企業のニーズに対してカスタマイズしたスタートアップを設立する。 その際スポンサー企業がシーズファンドを出資する。 まさにニーズの持ち主がスタートアップを作ることになる。その後Incubator Firmは、開発・事業化までの運営管理を手がける。スポンサー企業は、開発した技術や製品、さらに顧客のネットワークを含めて買収する。

 

(特徴)

Incubator Firmは、開発フェーズからの初期段階の会社を設立・育成して、買収や株式公開、あるいは自立するための十分な資本(人・モノ・金)を得るまでの過程をサポートする。

Incubatorが提供するのは;

Ÿ ビジネス面でのコンサルティングと経営者の派遣

Ÿ パートナー企業からの資金調達

Ÿ ビジネス面での支援(製品開発、法規/臨床、市場分析、顧客企業、戦略立案など)

Ÿ 事務処理の分担

Ÿ 建物・備品等の提供(設備・機器類、実験スタッフ、他)

Ÿ 大学や政府機関とのネットワークを通じた情報提供

 

(一言でいうと    

Incubator Modelは、従来社内の限られた人材で行っていた研究開発と事業化を、世界トップクラスの技術者とターゲット市場に精通したビジネスパーソンに外注すること。これにより、スポンサー企業は、投資のリスクを抑えて、最先端の技術力と最適なマーケティング力を手に入れることができる。このアプローチを採用するためには、スポンサー企業で、開発目標が明確に決まっていることが前提である。

 

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