« マーケット・プルで行こう!(2) | トップページ | SID 2015 展示会より »

2015年5月31日 (日)

米国のスマートホーム

Connections1

 

 

CONNECTIONS 2015 に参加

 

Parks Associates という調査会社が主催する、スマートホームに関する会議に参加した。5月19日から、サンフランシスコ空港の隣のホテルで、3日間の会期で開催された。参加費が$1,300と高いわりに、参加者が600人もいたのは驚き。おそらく、大半は地元のシリコンバレーの人たち。去年は400人だったようで、1.5倍の規模になっている。(今年で19回というから、95年ころからやっているイベントのようだ。)

 

 

 全般的な感想

 

パネルセッションが中心で、話す内容はおおむねすでに知っていることで、特に新しい情報はなかった。なのに、みんな結構真剣に聞いていて、会場からの質問も活発だった。ネットワーキングを第一義の目的にしているようで、休憩やランチの時間を多めにとり、夕方は毎日レセプションが開かれた。参加者の概要は以下のとおり。

 

パネリスト 約95人

キーノート 4人

スポンサー企業 約30社

 

スポンサー企業には、通信、ケーブルTV、コンテンツ、OTT Video、ソフトウエア、警備保障、個別の機器メーカー、サービスプロバイダ、量販店など。多様な分野からの参加企業が集まったことは大変興味深いし、今後の可能性を感じられて、ポジティブな印象を持つことができた。

 

各スポンサー企業から、パネリストが2人ずつくらい出ている感じで、残りの30人がそれ以外の会社。参加者はほとんどがアメリカ人(白人は少ないが、、、)。日本人が4~5人(パナソニック、シャープなど)。韓国人、中国人は見かけなかった。

 

全体として、関心が高いことは伝わってきた。これが、一部の人たちの盛り上がりで終わってしまう危険も同時に感じた。

 

 

Connections2

 

 パネリストの会社

 

パネリストとして登壇した人たちの中で、管理人が個人的におもしろいいと思った会社、まだ世間にあまり知られていない会社をいくつか紹介する。

 

nest (https://nest.com/)

 ラーニング・サーモスタット (Google32億ドルで買収)

 

Kwikset (http://www.kwikset.com/)

 ドアロック+NFC, カメラ、他

 

August (http://august.com/)

 August Smart Lock スマホが家のカギになる、遠隔での解錠も 

 

Kaltura (http://corp.kaltura.com/)

 動画配信プラットホームで大手企業の動画配信に使われている

 

Roku (https://www.roku.com/)

 ストリーミングと統合メディアプレーヤー

 

PlanetEcosystems (http://planetecosystems.com/)

 電気、水道、ガスなどのユーテッィリティ制御システム

 

Alarm.com (https://www.alarm.com/)

 家の中にあるアラームをスマホに集約

 

Lively (http://www.mylively.com/)

 リストバンドでの見守り+薬などのスケジュール

 

MobileHelp (http://www.mobilehelp.com/)

 見守り、メディカルアラート、薬通知、など

 

 

 議論の内容について

 

セッション全体で、言っていることは、Integrationの1点。ただし、必要性を説いているだけで、具体的な方法論がない。(背景:スマートホームの現状を一言でいうと、各社が個別の機器やサービスを独自の規格で販売していて、連携がとれていない。ユーザーは1つのベンダーですべての機器をそろえるか、あるいは違うメーカーの複数のリモコンやアプリを使い分けなければいけない。)

 

Integrationが必要と言っているわりに、GoogleAppleの話題がなかった。(nestKeynoteで講演をした。この講演が3日間を通して唯一まともな講演だった。) パネルディスカッションの話の中で、nestのサーモスタットが例として取り上げられることはあるが、誰も真剣にGoogleAppleの動きについて言及しない。自分たちには影響がないと思っているのか? まだ製品が出揃っていないから、コメントを避けているのか? GoogleAppleが個人情報を集めることに対する暗黙の危機感が、あえて無視する行動につながっているのか・・・・

 

個別のテーマでは、ホームセキュリティ、エンターテイメントの話題が多く、エネルギー制御やヘルスの話題は少なかった。また、スマートグリッドとの関連を指摘する人はいなかった。

 

パネルセッションの設問も、パネラーのコメントも核心部分に触れないで、その周りをぐるぐる回っている感じで、なんともまどろっこしい。技術系の国際会議とちがって、ビジネス・カンファレンスだからなのか、それともそもそも市場が立ち上がっていないので、誰も核心部分が見えていないのか・・・ いずれにしても、モヤモヤした気持ちが残るイベントだった。

 

いかにして売るかを命題にして話が進んでいる印象だった。それが悪いワケではないが、目先のやりやすい部分ばかりに目がいっていて、本来のあるべき論は置き去りにされていた感じは否定できない。ビジネス・カンファレンスの性なのか・・・

 

 

最後に、3日間を通して頻繁に出てきたキーワードは、

Integration

Use Case

User Experience

 

 

(蛇足)

どうやらビジネスパーソンの間では "space" という言葉が流行っているらしい。(英語にも流行り言葉がある。)業界や分野、市場セグメントなどを表すときに使われている。 例えば、IoT space, retail space, healthcare space, We’ve been in this space. . . など

 

 

 

 

 

 

 

    欧米での新技術調査、オープンイノベーションのご相談は TechnoScape, LLC まで。

 

 

 

« マーケット・プルで行こう!(2) | トップページ | SID 2015 展示会より »

テクノロジー・サイエンス」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 米国のスマートホーム:

« マーケット・プルで行こう!(2) | トップページ | SID 2015 展示会より »