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2015年6月 7日 (日)

SID 2015 展示会より

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今年もSIDに行ってきた。といってもKeynoteと展示会だけ。

 

Keynote

 

Keynoteでは、Intel, TCL, LG Display の3社が話しをした。目新しい話は何もなかったが、3人の講演のスタイルがそれぞれ違っていて面白かった。以下は、管理人のまったくの個人的な感想として読んでいただきたい。

 

IntelCEOが登壇して、マイクの机を片付けてヘッドセットのマイクで原稿なしで話をする。いわゆるジョブズのスタイルだ。プレゼンに出す画面はイメージ映像や実験のデモ動画が多い。話も上手で内容も聴講者を飽きさせない。話しの主旨は Intel RealSense というカメラモジュールの説明で、別にKeynoteで取り上げる内容ではなく、ちょっと残念だった。

 

TCLは同じくCEOが登壇した。この人は、演題にかじりついて原稿に顔を落として読んでいた。話の内容は、中国のパネルメーカーの勢いがあること、世界一のパネル生産国になること、LTPSのラインが大量に稼動を始めることなど。まあ、どこかで聞いた内容だが、日本と韓国のパネルメーカーにとっては、分かってはいるが厳しい内容だ。スライドの質が低く、1ページに細かい文字がいっぱい詰め込まれて非常に読みにくい。

 

最後に登壇したのはLG DisplayCTO。アメリカでPhDをとっていて、こういった会場にもそれなりに場馴れしている感じの人。LCDの開発の歴史から始まって、市場の動向、そして将来のトレンド、最後に持論としてOLEDを推進するという内容。構成は分かりやすく、スライドもそれなりに丁寧に作ってある。ただ、技術者特有の”こもった”ような話し方のせいで、言いたいことが伝わってこない。

 

 

 展示会

 

展示会は、ここ数年(おそらく、リーマンショック以降で)最も活気があったのではないかと思う。

 

テクニカルセッションで自動車用ディスプレイのトラックが新設されたこともあるが、今年の傾向としては自動車を意識した展示が多かった。

 

去年まではJDI以外は誰も展示していなかった反射型LCDを、今年は他にも2社くらい展示していた。また、フロントライトの展示も1社あって、目立たないながらも反射型が認知される将来を予感させられる。

 

個人的に最も感銘を受けたのは、シャープの 5.5" 800ppi パネルだ。タイトルも説明も何もなく、ブースの一番奥の片隅に試作品が置いてある。ブースの担当者に聞いたら、そうだと答えてくれた。何ヶ月か前に発表記事を読んだときは、800ppiは無駄だろうと思っていた。店頭で400ppi以上のスマホを見比べても肉眼では違いが分からなかったからだ。しかし、800ppiの実物をみると違いが判った。画像評価の専門家ではないが、細かい文字はシャープに表示され(私の視力では文字は読めないが)、人の肌のトーンは限りなく滑らかで、銀塩フィルムの写真を見ているようだった。

 

また、数年前から始まった、I-ZONEというテーブルでの簡易展示の中に、面白いものがいくつかあった。

 

ここで紹介するのは1社だけ、REDUXというイギリスのベンチャーで、ハプテッィク・フィードバックの会社。この会社は5年前くらいから知っているが、当初はnxtという社名で、その後別の社名を経て今の会社になっている。ハプティックというと、画面全体が振動するのが普通だが、この会社は指で触ったところだけを振動させる技術を持っている。ハードウエアだけでなく、振動のパターンや指の触れ方の違いなど、この5年間でアルゴリズムの進歩があったようで、実用化に近い完成度になっている。

 

 

 

 

 

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