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2015年8月 9日 (日)

MEMSが元気

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先月、サンフランシスコで開催された半導体プロセスの国際会議、Semicon West に参加した。展示会に付随する講演でMEMSのセッションを聞いてみたら、なかなか興味深かった。

去年までの数年間は、MEMS業界が数社の独占体制に移行する過渡期で、軋轢や問題点が指摘されていた。今年は再編が一段落して、BOCSHが不動の1位のポジションを確立している。

開発の面でも素子やパッケージでの進歩が目立ち、今後への期待も大きい。

MEMSの市場は2008年を境に急激に拡大し、今も拡大を続けている。それ以前は自動車がMEMSデバイスの最大のユーザーだったのが、2008年にスマホが登場して以来スマホ、タブレット、その他のモバイル、そしてIoTへとコンシューマー市場で爆発的に拡大している。Yoleの予測によると、2016年に160億ドル, 160億個, 単価$12020年には300億個を超えるという。

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パッケージではワイヤーボンディングからシリコンTSVを使った3D構造、ウエハーレベルパッケージング(WLP)、さらに2つを組み合わせたTSV-WLPも視野に入ってきているようだ。ASIC上にTSVを使ってMEMSセンサを直接実装することで、フットプリントを小さくし、消費電力の低減にもつながるという。

デバイスでは、MEMSからNEMS、そしてその組み合わせが研究されている。MEMSMicro-Electro-Mechanical Systemsなのに対して、NEMSNano-Electro-Mechanical Systemsで、たとえばMEMS3μmの構造物であるのに対して、NEMS250nmの構造物を作る。構造が小さく薄くなることでノイズの影響を受けやすいなどの問題はあるが、逆に感度が高く、高速、省電力などのメリットがある。また、ASIC集積化も可能になる。フランスのLeti(仏原子力庁の研究機関で、MEMS分野ではヨーロッパ最大の規模)は、一つのデバイスの中にMEMSNEMSを共存させて、違う種類のセンサ(たとえば、加速度とジャイロと気圧など)をまとめて作る研究をしている。これができればさらに小型化、省電力化が進む。

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このように、開発面でやることはまだまだあるし、市場もIoTが牽引してさらに拡大する。元気にならない理由がない。

 

 

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