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2015年9月 3日 (木)

IoTはいつ、どこから始まるのか

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ラスベガスで開催されたIoTのイベントに参加した。一言でいうと「消化不良」だった。

Iot_evolution_expo_logo



“IoT Evolution Expo” というイベントで、参加者は200~300人程度。キャリア、ゲートウエイ、ソフト開発が中心のビジネス・イベントで、技術的な内容は薄く、ネットワーキングを主眼としたイベントだった。

テクニカル学会とちがってパネルディスカッションが主体で、中には仲間内の雑談のようなセッションも多かった。この類のイベントがそこら中で開催されているので、当たり外れも大きい。

Iot_evolution_expo01



今回はM2M(マシーン to マシーン)をターゲットに参加したが、あまり多くの情報は得られなかった。その中で、いくつかトピックス的なものを紹介する。

OracleのHarish Gaur氏がIoTの効用をうまくまとめていた。
既存サービスの改善、効率化:空調管理、照明、安全・セキュリティ、資源活用、保守管理
新しいユーザーエクスペリエンス・ビジネスモデル:予防保全、リモート診断、安全システム、車車間・路車間通信、流通管理、使用状況モニタリング

携帯電話ネットワーク活用のパネルディスカッションでこんなやり取りがあった。
(質問)いろいろなセンサやデバイスが出てくることが予想されるが、それらをどうやってまとめて接続して統合して管理するのか?
(回答)それは、デバイスメーカー、サービスプロバイダなどの仕事。Verizonはキャリアなので具体的な使い方はユーザーの努力による。
(質問)多くのデバイスが接続している状況で、問題が起こった場合のサポートはだれがしてくれるのか?
(回答)基本的にはその製品を作ったところ。われわれはキャリアなので個別のデバイスのサポートはしない。接続に関するサポートは当然提供するが、それはサービスプロバイダに対しての場合が多い。

聞いた相手が間違っているといえばそれまでだが、現状はこんなものだということだろう。もちろん、センサの通信モジュールからクラウドでの解析サービスまでを統合的に提供するための仕組みを開発しているスタートアップも多数あるので、そういった開発の進展を待つことになる。

一方で、流通業界のフリートマネジメントやCold Chain は以前からトラッキングのシステムを実施しており、IoTあるいはM2Mを展開するベースをすでに持っている。フリート管理がM2Mで先行するケーススタディとなる可能性が高い。

また、VCなどの投資家は、今後の投資先として産業分野のIoTを挙げている。上記のフリート管理もそうだが、Industry 4.0などの工場オートメーションでの期待は大きい。今回のイベントではほとんど取り上げられていなかった。

最後に、LPWAという低消費電力の通信ネットワークが注目されている。IoTイベントでの扱いは小さかったが、個人的にはインパクトが大きいと感じている。

LPWAの多くはサブギガHzの周波数帯を使ったIoTネットワークで、低コスト、低消費電力を特徴としている。LORAアライアンスという団体が規格を公開して、 Semetech、Link Labsといった会社が推進している。一方フランスのSigFoxは独自の方式で、大型投資をしてヨーロッパに通信網を作っている。LPWAのスペックの一例を以下に示す。
- 電池寿命:5年+
- 通信距離: 7-10Km(屋外)
- データ量の少ない用途: 1,000bytea/day以下
- 低価格モデム: 約$15(数量大で)
- 通信費用: $1/月以下

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