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2017年4月15日 (土)

防衛分野のセンサ

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光の分野でSPIEという学会がある。オプティックスとフォトニクスを中心に活動している。今週この学会が主催している “SPIE Defense + Commercial Sensing 2017” というイベントに行ってきた、例年はワシントンDCなど東海岸で開催されているのだが、今年はなぜかロサンゼルスで開催された。

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参加したのは展示会の部分だけで、380社程度の比較的小規模な展示会だった。ただ、「防衛の分野で光学に関する技術」というテーマなので内容は濃いものだった。

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展示のなかで特に多いのが赤外イメージセンサ、赤外レンズとオプティックス、レーザーなどで、全体の半分くらいを占めている。赤外カメラで撮影した会場の動画をリアルタイムでモニタに表示するデモも多い。出展380社の中で40社近くが同様のデモをしていた。

特殊なものでは、照準器や戦闘機のロックオンシステムなど、生々しいものもある。

私が普段接しているコンスーマー向けの技術に近いもので、目新しいものもいくつかあった。

一つは、Kopin2K x 2K OLEDマイクロディスプレイの試作品を使ったHMDとスコープを展示していた。(昨年12月に発表して、3ケ月で試作品展示と、ペースが速い。) 展示品は、RGBのストライプの表示のみだったので、画像の調整もできていない段階のできたてのものを展示したという印象。画面にちらつきやムラはなく安定した表示ができていたが、白色表示のエリアで黒いラインが見えるので、ピクセル間のスペースがかなり広い。また、RGB単色の部分ではそれぞれの色の飽和が不十分に見えた。製品にするには、さらに開発が必要だろう。

もうひとつは、Mikro-Tasarim というトルコのファブレスが、低価格のIRイメージセンサでiPhone 接続小型IRカメラモジュールを展示していた。赤外大手のFLIR One よりも小型で低価格。現在はサンプル供給の段階(10K個で単価$100)。この会社は多くの種類の赤外イメージセンサとカメラを製品化していて、LWIR から SWIRNIRまでそろえている。

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展示会場の印象は、通常のエレクトロニクス関連のイベントと同じで、防衛といっても軍服姿の人はほとんどいない。ただ、会場入り口に撮影禁止の大きな表示があり、会場内での撮影は一切禁止。

アメリカで開催される他の展示会と大きく違ったのは、出展側も来場者も白人(というかアメリカ人)が多く、アジア人が極端に少ない(中国人とロシア人はいない)という人種構成だ。

日本の企業も出展しているが、数は少ない。輸出規制や政府の方針にも影響を受ける分野なので、敷居は高いが魅力のある市場ではある。日本企業が目を向けるべき新しい分野は医療・ヘルスケア以外にもあることを改めて考えさせられるイベントだった。

 

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