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2017年7月14日 (金)

ソーラーがやっぱり元気

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Intersolarという太陽電池関連のイベントが、今週サンフランシスコで開催された。今年はees (Electric Energy Storage) という分科会が追加されている。

全体的な印象としては、爆発的な勢いではないが、ソーラー業界は活況が続いている。 大まかな傾向は、
① 去年にも増して、パネルメーカーの出展は少ない
② インバーター・メーカーの出展もやや減少
③ パネル設置部材、施工の展示は、引き続き多い

今年増えたのは、家庭用の二次電池とHEMSを組み合わせたスマート・バッテリー。Delta, Pika Energy, Daimler, 田淵電機, sonnen といった会社が出展していた。やっと発電、売電、蓄電が一体のシステムになってきた。この分野では、震災以降ユーザーの関心が高い日本企業が先行している印象だ。

課題は、AC/DCの変換を何度も繰り返すことによる損失の低減と、最終ユーザーに設置するためのサプライチェーンの構築といったところだろうか。

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このイベントの過去7~8年の大きな傾向で言えば、
パネルメーカー全盛期
 → 売電のためのインバーター・メーカー乱立
  → HEMS付きスマート・バッテリーの出現、 という流れ。

今年はさらに、次世代に向けたVPP, マイクログリッドのためのコミュニケーション機能を提案している会社も2~3社あった。VPPとは、Virtual Power Plant (仮想発電所)のことで、地域ごとに各家庭のソーラー発電とスマート・バッテリーを統合的に扱って、地域内で電力を融通し合う考え方。グリッドに対しては、地域が一つのノードとして振る舞う。結果として、各家庭の電気代を減らすと同時にグリッドへの負荷も減らすことになり、国全体の電力需要を抑えることが期待される。この分野ではヨーロッパが先行していて、日本でも一部で実証実験が始まっているらしい。

VPPに関しては、技術はほぼ出来ているが、(米国でも、日本でも)アグリゲーションの枠組みやビジネスモデルが存在しないと言うのが現状のようだ。  日本は、それ以前に送電分離がまだできていない。

(・ ・ ・ 獣医の学校つくって揉めるより、送電分離やVPPのアグリゲーションをナントカ戦略特区で作って、大規模実証実験する方がよいのではないかと思うのは、私だけだろうか、、、)

一方、詳しく話を聞いてみると、スマート・バッテリーではEV(電気自動車)を急速充電するだけの出力が得られないらしい。ソーラー発電+蓄電+売電ができるのなら、当然EVも充電したいが、現状では家電や照明は電池を使って、EVの充電はグリッドから電力をとることになるらしい。VPPになれば、家に停めてあるEVの電池も“地域の電源”に参加することになるので、さらなるバッテリーの機能向上が求められる。

話は変わるが、サンフランシスコは最近渋滞が悪化しているらしい。原因はuBerの車が増加したとか。 私はいつもSFOからダウンタウンに地下鉄のBERTで往復しているが、確かにこれまでより乗客が多いと感じた。地下鉄とuBerを組み合わせた交通手段が定着したのではないだろうか。 同様に、カリフォルニア各地の空港もuBerが増えて混雑に拍車をかけている。 uBer恐るべし!

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