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2017年9月29日 (金)

見えてきた、2030年の技術社会(2)

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見えてきた、2030年の技術社会 ~イノベーションからフュージョンへ~ 第2回

 

自動車業界のパラダイムシフト(後編)

 

 

前回は、自動運転単独での話をしたが、これにUberを代表とする経済トレンドであるシェアリングエコノミーが融合することで、自動車業界も我々の生活も大きく変わることが予想される。

 

Uberは自ら自動運転の開発を手掛けると同時に、メルセデスに数千台の自動運転車を先行発注しているという。今はUberを呼ぶと目の前にUberが来てくれて、個人のドライバーが運転している。手配した時点で行先もルートも料金も決まっていて、料金はUber経由でクレジットカード決済だ。つまり、Ubeのドライバーとは一切口をきかなくても、お金を渡さなくても、目的地に連れて行ってくれる。今の時点ですでに自動運転に置き換わっても運用できるシステムになっているのだ。

 

一般のユーザーも自動運転車を持つようになれば、自分は家にいながら、車だけUberをやりに行って小銭を稼いでくる、というケースも現れるだろう。

 

さらに、自分で車を持たない人も増えるだろう。実際に自家用車を持つよりもUberのようなサービスを利用するほうがコストが安くなるという試算もあるようだ。

 

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今の世の中、交通手段として自宅に馬を飼っている人はいない。つい100年前までは馬が主要な交通手段だったが、自動車に置き換わった。今度は自動車が自動運転車に置き換わる。

 

自動運転、AI、5Gなどの技術と、Uberのようなシェアリングエコノミーが融合すると、世の中はどう変わるのだろう。

 

自動車メーカーは淘汰されて、多くの自動車工場は委託生産専用の工場になる。例えば、AppleiPhoneの生産をFoxconに委託しているのと同様に、GoogleApple, Uberが既存の自動車メーカーの工場を使ってファブレスの自動車メーカーになる。(タイトルの2030年というのは、“10年後”を象徴的に表したもので、2030年に実際に委託生産がおこなわれているかは不確実だが、議論や交渉は進められているはずだ。)

 

個人の自家用車が減ることで、道路を走る車の絶対数が減る可能性もある。また、自動運転によって交通事故が減少し、より安全な交通が実現される。自家用、Uberどちらにせよ、自動運転であれば、年寄や障害のある人達のモビリティも格段に向上するだろう。

 

課題もまだ残っている。上にも述べたが、自動運転のための交通法規を各国で整備する必要がある。V2V/V2Xのためのインフラも必要かもしれない。さらに、自動車保険が現状ではまったく対応できていない。自動運転になったときに、事故の責任がだれに帰属するかは重大な問題だ。

 

 

 

 

 

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