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2017年10月26日 (木)

見えてきた、2030年の技術社会(3)

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見えてきた、2030年の技術社会 ~イノベーションからフュージョンへ~ 第3回

 

 

地域社会のエネルギーインフラ(前編)

太陽電池パネルの開発は30年前から継続されており、一部の住宅や施設での電力供給を担っている。一方でスマートグリッドやスマートメーターの実証実験が行われており、スマートホーム・スマートシティの構想も膨らんでいる。

太陽電池パネル自体の技術としては、最も普及しているのが多結晶シリコン、閉じた系でのCdTe、その他CIGSOPVなどがある。変換効率とコストのバランスが最もよい多結晶シリコンで、変換効率はパネル単体で20%前後、モジュールにすると16%くらいになる。それを超える変換効率が期待されているペロブスカイトという材料を用いた太陽電池の開発も進んでいるが、まだ実用化には至っていない。 

 

これまでの家庭用太陽電池の使い方は、発電した電力をその場で使うか、余った電力をグリッドに流して売る“売電”にするかしかなかった。日本でも売電の制度をやっていたが、グリッドでの受け入れの限界をこえたため、経産省は制度を縮小した。家庭の太陽電池を売電すると、グリッドの途中に不安定な電源が存在する状態になり、グリッド内の電流分布の中にスパイク状の乱れが生じる。数が少ないうちはグリッド全体で吸収できるが、数が増えすぎるとグリッドの制御が困難になる。そういう状況が日本で起こったものと思われる。 

 

日本では東北の震災以降、家庭用のリチウムイオン電池や燃料電池の開発が進んでいる。世界でも同様の動きがあり、家庭用のバッテリーがここ数年で製品化されている。これがあれば、太陽光発電で余った電力を家のバッテリーに貯めて、夜間などに使うことができる。

HEMS (Home Energy Management System)という制御システムもほぼ開発が完了していて、一般のユーザーでも自宅に設置できる状況になってきた。さらに、デマンド・レスポンスのような高度な制御システムも開発されており、あとは電力会社との契約形態をどうやって作るかという課題が残っている程度だ。

 

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各社のスマートバッテリー

 

 

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