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2019年5月 1日 (水)

日本人の給与水準

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日本人の給与水準が世界から遅れをとっている。サラリーマンの年収はこの10年間まったく増えていない。20年前と比べると減っている。

 

 

SPIEというフォトニクスの学会が、毎年世界の研究者のサラリーのアンケートをおこなって公表している。先月公表された今年のアンケートの結果によると、日本の研究者の給料は過去10年間横ばいの状態が続いている。下のグラフでみると、中国を除けばヨーロッパもアメリカも伸びは少ないので、そう悲観的になることもないだろう。

 

Median-salaries-20112018b

(出展:SPIE Salary Survey Report 2019)

 

 

しかし、金額の絶対値で比べると、日本人の給料がどれだけ低いかがわかる。下の比較は、同レポートから数字を抜き出してグラフにしたものだ。勤続年数による給料の額を日本、韓国、アメリカで比較した。

 

Median-salaries-by

 

全ての年代(勤続年数)でアメリカには大きく差がついていることがわかる。韓国は回答者数が少ないのでデータの信憑性はやや落ちるが、いくつかの世代で日本を抜いている。

 

このデータはあくまでも“フォトニクスの研究者の給料”だが、世間一般の感覚とも一致しているのではないだろうか。

 

 

ある資料によると、平成27年の日本の男性サラリーマンの年収の中央値は、455万円で、この10年間ほぼ横ばいの状態だという。

 

米国では、地域間での差が大きい側面はあるが、カリフォルニア州の場合、平均の世帯収入は$91,149(110円/$換算でおよそ1千万円)だ。

 

日本で高卒の男性が国内での就職がないので、一念発起してシンガポールで就職したところ、日本でもらう倍近い給料で働いているという話を聞いたことがある。

 

これでは、日本で優秀な人材は育たないし集まってもこない。

 

日本が優秀な人材を集めて再び世界と戦うためには、研究者や他の労働者の収入を上げる政策を取らなければならない。安い人件費の労働者をアジアから入れるのではなく、能力の高い人材を高い給料で招聘しなければ、この状況は変わらない。もちろん日本人の給料を上げて、意欲と能力のある日本の人材を育て登用することも必要だ。

 

政策立案や立法に関わっていない一般庶民としては、政府の努力を願うしかない・・・

 

 

 

 

 


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