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2019年6月30日 (日)

アメリカのETCが進化

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日本でいうETCはカリフォルニアではFasTrakという名称で、有料道路での支払いに使われている。ロサンゼルスのエリアではほとんどのフリーウエイは無料だが、朝夕の交通渋滞がひどい。そこで、郊外の一部の地域に有料の高速道路があって、そこでFasTrakが使われている。

 

使い方は、事前にアカウントを作って車を登録すると、トランスポンダーという車載器が送られてくるので、それをフロントガラスに貼り付けておく。写真はトランスポンダーで、10年くらい前のもの。その後、半分くらいのサイズに変更されている。いずれも内蔵の電池で駆動している。

 

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仕組みは、日本とほぼ同じで、道路に設置された頭上の発信器とトランスポンダーの通信で課金する。大きく違うのは、高速で通過しても読み取ること。日本のようにゲートやバーは一切ない。70 mph (112 km/h)以上で通過しても読み取れる仕様になっているので、減速する必要はない。下の写真は、一般的なFasTrakの読みとりゲート。

 

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そのFasTrakのトランスポンダーが今年の夏からさらに進化する。なんと、ペラペラのステッカーになった。電池や発電素子の類は搭載されていない。RFIDのようにアンテナが印刷されていて、中央に小さなチップが1個装着されているだけだ。これで100Km/h以上のスピードで読み取れる出力が出せるのだからスゴイ。

 

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日本のETCもバージョン2.0になってサービスも増えているが、ゲートで減速することがどうにも不便に感じるのは私だけだろうか。電波法の違いや周波数帯域の違いがあるので、単純に出力を上げることはできないのだろうけど、もう少し高速で(せめて60Km/hくらいで)通りたいと思う。

 

日本とアメリカではETCのサービスの展開の方向性が異なるので、長短があるのは仕方がないが、今回のトランスポンダーの超薄型化は驚きだ。

 

 

論点は異なるが、この記事を書いていてもう一つ気が付いたことがある。日本には全国の高速道路上に1,700ケ所、国道上で1,900ケ所のETCが設置されている。自動運転になったときにはこのETCがV2Xのインフラになりインターチェンジの走行支援などに活用できる。しかし、これだけETCが国内を網羅的に設置されている国は他にはないだろう。少なくともアメリカはそんなことはない。つまり、日本が自動運転にETCインフラを活用した場合、日本独自の自動運転システムが出来上がる可能性がある。3G携帯電話のように、またガラパゴス化する恐れがある。輸出産業のトップである自動車がガラパゴス化したのではシャレにならないので、そこはぜひ慎重に進めてもらいたい。

 

 

 

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