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2019年11月 8日 (金)

シリーズ: シリコンバレーの真実 (第5回) イノベーションの方法論

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1.いまどきスタートアップの共通点

 

シリコンバレーに限らずスタートアップのオフィスに行くと共通点が多い。たとえば、会議室はガラス張りでホワイトボードにはポストイットが貼り付けてある。ガラスの壁に直接ペンで書いている。会議机の上にはネット会議のスピーカーが置いてある。

 

インキュベータ施設も充実している。サンフランシスコには数十か所のインキュベーション施設がある。また、カリフォルニア大学の各キャンパスにチェーン店のように入っているインキュベーション施設もある。下の写真はUC Irvineのキャンパスにある、The VineOCとEvoNexusというインキュベータの様子を示す。

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また、シリコンバレーで話をしていると、すぐに新しいアイデアや起業の話が出てくる。みんなが普段の生活の中で起業のことを考えているから、世間話も起業の話になる。これはもうこの土地の文化と言ってよいと思う。

 

 

 

2.デザイン思考

 

シリコンバレーでイノベーションを作り出す定石になっているのが Design Thinkingだ。シリコンバレーでソフトウエアやシステム開発をする際に、試作とフィードバックを繰り返す手法をDesign Thinking と呼ぶ。元来は建築家などの思考プロセスを工学に応用したもので、スタンフォード大学で異分野の交流を組み合わせた手法を開発して、Design Thinkingと呼ぶようになった。スタンフォード大学では、d.schoolというプログラムを作って学生や一般にDesign Thinkingの実習を提供している。Design Thinkingの“D” は Business でもなく Engineering でもないという主張も含まれている。

 

Design Thinkingがシリコンバレーで発展した理由の一つに、ソフトウエア開発はプロトタイプが作りやすい(金型や成形など大掛かりな作業が不要)ため、Design Thinking の手法に親和性が高いという利点もあった。

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(出展:Stanford University d.school)

 

 

今ではソフトウエアだけでなく、あらゆる製品の開発にこの手法が使われている。大学での研究成果を事業化するときも、スタートアップを作ってそこで試作とフィードバックを繰り返しながら製品の形を作っていく。シリコンバレーに限らずカリフォルニア州のどの大学でも行われている。

 

 

 

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