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2019年11月18日 (月)

シリーズ: シリコンバレーの真実 (第6回) 現在のシリコンバレー

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1.シリコンバレーは住みにくい

 

シリコンバレーでは家賃の高騰が続いている。アップルやグーグルといった巨大IT企業の給料が高くなるにつれて住宅が値上がりする状態が続いている。1部屋のアパートの家賃が20万円以上という異常事態だ。

 

スタートアップは最初から買収されることを目指すという話をしたが、買収してもらう先はグーグルやアップルだ。目標の会社に買収されるためには、その会社から7マイル(約11Km)以内にいることが買収の確率を高めるという統計をみたことがある。真偽は別として、そういわれるとグーグルの近くに会社を作りたくなる。つまり、シリコンバレーでスタートアップの一極集中が起こっていて、局地的な超インフレ状態になっている。

 

 

2.膨張するシリコンバレー

 

住宅価格の高騰に伴って、シリコンバレーで働く人たちは郊外へ移り住んで、それが通勤時間の増大につながっている。Google やAppleでは、対応策として在宅や通勤中の電車での勤務を認める動きが広がっている。

 

さらに、スタートアップのオフィス自体をシリコンバレーの外に構えるケースも増えている。7マイルルールよりも家賃の方が切迫しているということだ。まずはSan Francisco に、そして対岸のOakleyと、いわゆる“ベイ・エリア”にその地域が拡大した。

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そして、ここ数年はベイ・エリアを出て南カリフォルニアのLos AngelesやSan Diego、さらにテキサス州やジョージア州にも飛び火している。ボストンも多いが、そこはもともとスタートアップの多い地域なので、飛び火というのは当たらないと思う。

 

このシリーズの1回目の記事で、シリコンバレーのコピーはできないという話をしたが、膨張しながら“飛び火”するという現象が今起こっている。

 

 

3.栄枯盛衰

 

主役の変遷も激しい。この10年の間に主要なIT企業の“集合名”が変わっているのをご存じだろうか?

 

GAFA ⇒ FAANG ⇒ FANNG

 

ガーファ【GAFA】[Google, Amazon, Facebook, Apple]

ファング【FAANG】[Facebook, Amazon, Apple, Netflix, Google]

ファング【FANNG】[Facebook, Amazon, Netflix, NVIDIA, Google]

 

【GAFA】はGoogle, Amazon, Facebook, Appleで、誰もが認める成功企業だ。【FAANG】になって、それにNetflixが加わる。NetflixはOTT Videoというネット配信サービスで業績を伸ばしている。最新の【FANNG】ではNVIDIAが加わっている。NVIDIAはもちろんAIと自動運転だ。さらに注目すべきはAppleが脱落していることだ。2000年台にスマホを発売して絵にかいたような”Disruptive”な変革を成し遂げたAppleだが、ここ数年は伸び悩んでいる。

 

2020年に向けてシリコンバレーのキーワードは、「AIの普及」、「ヘルスケアの変革」、「人とロボットのチーム」、そして何より「5G」だと考える。自動運転にAIと5Gが組み合わさることで、社会に大きな変革がおこることは確実だ。FANNGの次は果たして何が来るのか・・・

 

 

 

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