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2020年2月21日 (金)

EVの時代が来る

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カリフォルニア州の自宅の近所では、1時間でテスラを100回見かける。嘘ではない。昨年テスラの数が爆発的に増えた。ベンツが好きな中国人も最近はテスラを買っている。アメリカ人の友人も何人もテスラを持っている。

 

あまりに急激にテスラが増えたので、自分で数えてみた。買い物などで出かけるときに、一般道を走りながら見かけるテスラを数える試みだ。時間帯にもよるが、去年7月頃に何度かやってみたときは、15分間で7~8台のテスラを見かけた。1時間あたりに換算すると30台くらいだ。次に10月頃にもう一度数えてみると、10分間で12台は見かけるほど増えていた。1時間に70台だ。その後は数えていないが、年が明けてさらに増えているように感じる。

 

2019年の米国の新車販売台数は約1,700万台だった。自動車販売は好調を維持している。その中でEV(電気自動車)は24万台が販売された。しかもEVの中ではテスラが8割のシャアを占める。

 

2019年のテスラの世界での販売台数は 367,500台で、これは同社の過去2年間の合計を上回る。テスラが販売を伸ばした要因は低価格のモデル3の量産体制ができたことと、米国では連邦政府や州政府の補助金があったことだ。

 

米国の中でも特にカリフォルニア州は充電ステーションなどの整備が進んでおり、他の地域よりもEVが普及する環境が整っている。そういった事情もあり、カリフォルニアでテスラが売れている。

 

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EVの販売台数は、米国全体の自動車販売台数の1.4%だが、今後EVが自動車産業の主流になることは間違いない。

 

理由はいくつかある。まず第一に、エネルギー効率が良い。ガソリンエンジンの車は原油を精製してガソリンに加工し、それをタンクローリーで販売店(ガソリンスタンド)に輸送する。車の中では内燃機関(エンジン)で燃焼エネルギーを運動エネルギーに変換する。それをトランスミッションで機械的に減速して動力にする。一方EVでは、原油を使って火力発電した電力を送電線を使って輸送して、充電器で車のバッテリーに蓄える。バッテリーの電力を取り出してモーターを回すことで動力を得る。それぞれのエネルギー効率を計算して掛け合わせると、ガソリン車のエネルギー効率は約8.6%で、EVのエネルギー効率は約35%になるという。つまり、EVのほうがガソリン車よりもはるかにエネルギー効率が良い。

 

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二番目の理由は、車体の構造が単純であることだ。ガソリンエンジン車は1台に3万点の部品が使われるという。非常に複雑な構造をしている。一方、EVはシャーシーにバッテリーパックを敷き詰めて平らな床を作る。そのうえに車軸とモーターを取り付けて、あとは座席やハンドル等を組み付ける。非常に単純な構造だ。エネルギー効率だけを議論するとPHEV(プラグイン・ハイブリッド)や燃料電池車も競争できるが、車体構造の単純さで見ると、EVが断然有利だ。

 

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Tesla powertrain and chassis

 

日本ではEVが普及するのはまだ先のことだと感じている人が多いが、世界はすでに動き出している。もちろん日本を含めて世界の自動車メーカーはこの状況を分かっているはずだが、取り組みが遅れているように見える。

 

 

 

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