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2020年10月29日 (木)

アメリカで見つけた、おもしろ新技術(2); 自己修復材料

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第2回はSelf-healing、つまり“自己修復材料”について紹介する。

 

 

形状記憶合金は実用化されていて、日常生活でも見かけることがあるが、壊れても自分で修復する材料はまだ実用化されていない。しかし、ハサミで切っても再びくっつくプラスチックや断線しても自分で修復する配線など、研究機関では様々な材料が研究されている。そのいくつかを紹介する。

 

Penn State

Pennsylvania State Universityでは、窒化ホウ素のナノシート(boron nitride nanosheets)をポリマー材料に分散させたもので、完全に切り離した2片の端面を合わせて80℃で加熱することで接合する。切断面を近接させることで、窒化ホウ素表面での水素結合を誘導し、再度接合することができる。

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Image: Qing Wang / Penn State

 

 

University of Illinois

ポリウレア樹脂が分子レベルで自己修復する。例えば、自己修復機能をもつポリウレタンを作ることで、傷がついても自分で修復する塗料ができる可能性がある。

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Image: University of Illinois

 

 

Carnegie Mellon

柔らかいゴム状の材料に液体金属の液滴を分散させた構造で、機械的損傷を自己修復する。導電性を持っていて、例えばソフトロボティックスの配線が自己修復機能を持つような用途が考えられる。

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Image: Carnegie Mellon University

 

 

 

Pacific Northwest National Laboratory(米国エネルギー省の国立研究所)

Peptoidsという異種のポリマー分子が配列構造をつくったシート状の2次元材料を開発。生物の細胞が配列した構造のメンブレンに似ている。このシートにAFMで幅数十ナノメーター、長さ数ミクロンの傷をつけたところ、自己修復を観察した。

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Image: James J. De Yoreo, Pacific Northwest National Laboratory

 

 

 

 

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