テクノロジー・サイエンス

2020年1月17日 (金)

e-ブックのご紹介

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これまでのブログ記事にケーススタディを加えたものが e-ブックになりました。e-ブックサービスの“スキルアカデミー”から出版されます。

 

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タイトルは、「日本企業のための シリコンバレー流イノベーション」

このe-ブックは4部構成で、部ごとの購読ができます。興味のある方は、下のリンクからスキルアカデミーのサイトにいき、e-mailを登録したうえで購読してください。

 

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日本でオープンイノベーションが話題になるようになってしばらくたつが、なかなか成功したという話をきかない。日本のオープンイノベーションは的外れだ、日本企業のオープンイノベーションは中身がない、などという言葉もネットにあふれている。オープンイノベーションはこのままバズワードになってしまうのだろうか。

 

本書は15年間アメリカに住んで先端技術の調査をしてきた著者が、スタートアップや大学の研究室との交流をもとに、米国でのイノベーションの実態を解説する。そして、独自の視点でオープンイノベーションを分析し、日本企業ができるイノベーションのアプローチを提唱する。

 

第1部 シリコンバレーの真実

第1章 シリコンバレーの秘密

第2章 シリコンバレーのイノベーション

 

第2部 オープンイノベーションのウソとホント

第1章 間違いだらけのオープンイノベーション

第2章 オープンイノベーションはだれのもの

 

第3部 オープンイノベーションの成功事例

第1章 スタートアップのオープンイノベーション(ケーススタディ)

第2章 オープンイノベーションの入り口は米国の大学にある

第3章 オープンイノベーションのプラットフォーム

 

第4部 2030年の技術社会 (2月公開予定)

第1章 自動車業界のパラダイムシフト

第2章 地域社会のエネルギーインフラ

第3章 情報コンテンツの消費形態

第4章 DNAが設計図になる

 

 

 

    欧米での新技術調査、オープンイノベーションのご相談は TechnoScape, LLC まで。

 

 

2020年1月12日 (日)

CES 2020 概要

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今年もラスベガスでCESが開催された。15年間この展示会に通っている管理人が、独自の視点で今年のCESを解説する。

 

全体の印象

 

これまで家電の王様だったテレビがその地位を失い、AIと5Gが家電をけん引する時代になった。テレビは中国メーカーが主要なサプライヤーになっている。家電の分野では中国企業のプレゼンスがますます強くなり、韓国や日本メーカーは存在感が薄れている。

 

ウエアラブルやデジタルヘルスでは、大きな進展はないものの、細かいところで新技術が出てきているので、今後への期待感は継続している。

 

自動車関連は、カーメーカーの展示がEVと自動運転に絞られてきたので、見るほうは分かりやすくなってきた。陸上の乗り物だけでなく飛行する乗り物も出てきている。

 

今年は来場者のなかに中国人が非常に多いと感じた。しかも、若い人が目立つ。韓国人も多い。日本人もリーマンショック以来最多だと思う。給料は上げないけど、経費は使っていいという傾向が続いているようだ。

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分野ごとの特徴を以下にまとめる。

 

総合家電の分野では、今年は過去10年で最も進歩が見られなかった。技術革新のコアがAIと5Gになったことで、製品の表面では変化が見えにくくなっている。これまで世界の家電メーカーを牽引してきたSamsungとLGが目新しい技術を出せずに、去年の焼き直しのような展示だった。全体的に人混みが少なく、以前に比べて少し活気がない。

 

テレビの展示は中国メーカーに移って、韓国メーカーも日本メーカーも、普通のテレビの展示はほとんどない。

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自動車関連では、出展しているカーメーカーの数は少し減っているが、展示内容がEVと自動運転に集約されてきたので見るほうもわかりやすい。North Hallの今年の目玉は電動飛行Uber を展示したBellとHyundaiだ。自動運転は、陸上の乗り物だけでなく、飛行する乗り物へと拡大している。

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ウエアラブル、睡眠、デジタルヘルスといった分野では、衝撃的と言えるような新技術はなかったが、細かいところで注目すべき進歩が見られた。カフレスの血圧モニタや非侵襲の血糖値モニタなど、長年にわたり待ち望んできたデバイスが出てきた。

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今年も、Eureka Park というスタートアップのコーナーが一番活気がある。最新の光学イメージング手法からジャガイモに刺すBluetoothと意味不明なものまで、見ていて飽きることがない。また、今年は数は少ないが、日本のスタートアップも20-30社が出展していて、頼もしい気持ちになった。

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AR/VRやロボット、ドローンの分野では、今年は脳波を測定するデバイスが増えていた。その中で、Harvard 大学からのスピンアウトがデモしていた、上腕の筋肉の動きを計測して、義手の指を本人の意思通りに動かす技術は要注目だ。

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CES2020の詳細のレポートはこちら

CES 2020 展示会レポートのご案内

分野ごとの今年の傾向、独自の視点で全体のトレンドを総括、約120社の展示内容と900枚の写真データをパッケージにしてお届けします。

https://www.technoscape.us/CES2020%20Report-1.html

 

 

 

 

 

 

2019年11月18日 (月)

シリーズ: シリコンバレーの真実 (第6回) 現在のシリコンバレー

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2019年11月 8日 (金)

シリーズ: シリコンバレーの真実 (第5回) イノベーションの方法論

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2019年10月14日 (月)

シリーズ: シリコンバレーの真実 (第4回) シリコンバレーのスタートアップ

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2019年9月24日 (火)

シリーズ: シリコンバレーの真実 (第3回) マーケット・プルで行こう!

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2019年8月10日 (土)

シリコンバレーの真実 (第2回)研究開発アプローチの歴史

 
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2019年8月 2日 (金)

シリコンバレーの真実 (第1回)シリコンバレーの秘密

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2019年6月30日 (日)

アメリカのETCが進化

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日本でいうETCはカリフォルニアではFasTrakという名称で、有料道路での支払いに使われている。ロサンゼルスのエリアではほとんどのフリーウエイは無料だが、朝夕の交通渋滞がひどい。そこで、郊外の一部の地域に有料の高速道路があって、そこでFasTrakが使われている。

 

使い方は、事前にアカウントを作って車を登録すると、トランスポンダーという車載器が送られてくるので、それをフロントガラスに貼り付けておく。写真はトランスポンダーで、10年くらい前のもの。その後、半分くらいのサイズに変更されている。いずれも内蔵の電池で駆動している。

 

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仕組みは、日本とほぼ同じで、道路に設置された頭上の発信器とトランスポンダーの通信で課金する。大きく違うのは、高速で通過しても読み取ること。日本のようにゲートやバーは一切ない。70 mph (112 km/h)以上で通過しても読み取れる仕様になっているので、減速する必要はない。下の写真は、一般的なFasTrakの読みとりゲート。

 

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そのFasTrakのトランスポンダーが今年の夏からさらに進化する。なんと、ペラペラのステッカーになった。電池や発電素子の類は搭載されていない。RFIDのようにアンテナが印刷されていて、中央に小さなチップが1個装着されているだけだ。これで100Km/h以上のスピードで読み取れる出力が出せるのだからスゴイ。

 

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日本のETCもバージョン2.0になってサービスも増えているが、ゲートで減速することがどうにも不便に感じるのは私だけだろうか。電波法の違いや周波数帯域の違いがあるので、単純に出力を上げることはできないのだろうけど、もう少し高速で(せめて60Km/hくらいで)通りたいと思う。

 

日本とアメリカではETCのサービスの展開の方向性が異なるので、長短があるのは仕方がないが、今回のトランスポンダーの超薄型化は驚きだ。

 

 

論点は異なるが、この記事を書いていてもう一つ気が付いたことがある。日本には全国の高速道路上に1,700ケ所、国道上で1,900ケ所のETCが設置されている。自動運転になったときにはこのETCがV2Xのインフラになりインターチェンジの走行支援などに活用できる。しかし、これだけETCが国内を網羅的に設置されている国は他にはないだろう。少なくともアメリカはそんなことはない。つまり、日本が自動運転にETCインフラを活用した場合、日本独自の自動運転システムが出来上がる可能性がある。3G携帯電話のように、またガラパゴス化する恐れがある。輸出産業のトップである自動車がガラパゴス化したのではシャレにならないので、そこはぜひ慎重に進めてもらいたい。

 

 

 

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2019年5月 1日 (水)

日本人の給与水準

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日本人の給与水準が世界から遅れをとっている。サラリーマンの年収はこの10年間まったく増えていない。20年前と比べると減っている。

 

 

SPIEというフォトニクスの学会が、毎年世界の研究者のサラリーのアンケートをおこなって公表している。先月公表された今年のアンケートの結果によると、日本の研究者の給料は過去10年間横ばいの状態が続いている。下のグラフでみると、中国を除けばヨーロッパもアメリカも伸びは少ないので、そう悲観的になることもないだろう。

 

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(出展:SPIE Salary Survey Report 2019)

 

 

しかし、金額の絶対値で比べると、日本人の給料がどれだけ低いかがわかる。下の比較は、同レポートから数字を抜き出してグラフにしたものだ。勤続年数による給料の額を日本、韓国、アメリカで比較した。

 

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全ての年代(勤続年数)でアメリカには大きく差がついていることがわかる。韓国は回答者数が少ないのでデータの信憑性はやや落ちるが、いくつかの世代で日本を抜いている。

 

このデータはあくまでも“フォトニクスの研究者の給料”だが、世間一般の感覚とも一致しているのではないだろうか。

 

 

ある資料によると、平成27年の日本の男性サラリーマンの年収の中央値は、455万円で、この10年間ほぼ横ばいの状態だという。

 

米国では、地域間での差が大きい側面はあるが、カリフォルニア州の場合、平均の世帯収入は$91,149(110円/$換算でおよそ1千万円)だ。

 

日本で高卒の男性が国内での就職がないので、一念発起してシンガポールで就職したところ、日本でもらう倍近い給料で働いているという話を聞いたことがある。

 

これでは、日本で優秀な人材は育たないし集まってもこない。

 

日本が優秀な人材を集めて再び世界と戦うためには、研究者や他の労働者の収入を上げる政策を取らなければならない。安い人件費の労働者をアジアから入れるのではなく、能力の高い人材を高い給料で招聘しなければ、この状況は変わらない。もちろん日本人の給料を上げて、意欲と能力のある日本の人材を育て登用することも必要だ。

 

政策立案や立法に関わっていない一般庶民としては、政府の努力を願うしかない・・・

 

 

 

 

 


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